牛乳などの原料となる生乳が、かつてない規模で余り、大量に廃棄される懸念が出ていることを受けて、大手小売業界や食品メーカーの間で、値引きや商品開発などで消費を後押ししようという動きが広がっています。岸田首相も、「牛乳をいつもより1杯多く飲んでいただく、料理に乳製品を活用いただく」などの協力を国民に呼びかけています。
しかし、私の場合もそうですが、牛乳は、飲料としては「重いイメージ」があります。飲料として飲む習慣がない人間にとって、いきなり毎日多量の牛乳を飲むのは容易ではありません。
また、料理に乳製品を使うといっても、どういう料理に、どう使えばよいか、なかなか思い当たらないでしょう。
そこで、大変簡単で、美味しいい、なおかつ、継続的にかなりの量の牛乳を摂ることができる料理として「クラムチャウダー」をお勧めしたいと思います。
もともとは、私が子供の頃、母が家でよく作ってくれた料理です。小学生の頃、母が病気がちだったこともあり、母に教えてもらって私が代わりに作ることもあり、調理法を覚えました。
寒い時期になると、よくクラムチャウダーを作りました。子供向けの料理で、しかも、大人にとっても楽しめるものです。全世代的な人気料理で、しかも大変手軽に、誰でも作ることができます。
以下が、材料と調理法です(4~5人前)。
【材料】
ジャガイモ 中3個
玉ねぎ 大1個
人参 中1/2個
アサリ 生1パック、なければ水煮缶1個
スライスベーコン 100グラム程度
ブイヨン 3個
バター 20グラム(適量、計測不要)
薄力小麦粉 30グラム程度(適量、計測不要)
牛乳 1リットル(当初500cc、追加投入用に500cc)
【調理法】
1.ジャガイモ、人参を1cm程度のサイコロに切る。玉ねぎは粗みじん切り。
2.スライスベーコンは1cm幅に切る
3.鍋に300cc程度の水とアサリを入れ熱する。沸騰して1分程度で火を止め、アサリを取り出し、身を殻から外す。ゆで汁も使うのでとっておく。(このプロセスは、アサリ水煮缶を使う場合は不要)
4.鍋にバターを熱し、玉ねぎ、ジャガイモ、人参を入れ、中火で、玉ねぎが透き通るまで炒める。
5.4.に小麦粉をまぶしながら、かき混ぜる。
6.5.に3.のアサリの身と煮汁(アサリ水煮缶であれば中身全部と水1カップ)を投入、小麦粉が固まらないように素早くかき混ぜる。中火で熱し、沸騰したら、弱火にする。
7.ブイヨン、ベーコンを入れる。弱火で30分程度加熱。
8.に牛乳500ccを入れ、かき回して中火に。味をみて、濃ければ適宜牛乳を足す。沸騰したら弱火で5分程度。
身体が温まり、美味しいチャウダーの出来上がりです。
多めに作っておいて翌日に持ち越すと、全体にとろみが強くなります。
牛乳適量を加えてかき混ぜ、加熱します。
実は、この2日目のチャウダーが、味が落ち着いて、大変美味しいのです。
このクラムチャウダーであれば、牛乳の好き嫌いに関わらず、子供も喜んで食べてくれますし、栄養も満点です。
大きな鍋で大量に作り、冷蔵庫で保存し、適宜牛乳を加えて加熱する、という方法で、数日間、チャウダーを楽しむこともできます。
是非、試してみてください。
乳牛たちが、そして、酪農家の皆さんが生産してくれた生乳が大量に廃棄されるなど、悲し過ぎます。
このクラムチャウダーが、是非多くの家庭で作られ、少しでも多くの牛乳が有効活用されることを願っています。
米国に留学中に行った米国内のレストランでは日本人には口に合わない味付けの料理がしばしばありましたが、クラムチャウダーだけはほとんど外れがなくて、美味しかった記憶があります。日米共通で、大人も子どもも味わえるメニューだと思います。
郷原弁護士からは、今起きている事象を、どのように考えればいいのか考える上での大きな示唆を、いつももらっている。
今回の生乳の大量廃棄の懸念に対して、具体的な料理法まで掲げた呼びかけは、郷原さんの優しい心を見る思いで、共感しました。
私はもともと牛乳好きでよく飲みます。暖かい牛乳は美味しいですが、確かに冬場はだいぶ少なくなる傾向があります。
こうした積み重ねが、生産農家も救うことになるのですね。